【特定飛行の各論①】空港から何メートル離れたら飛ばせる?

前回は特定飛行の概要についてお話しました。主にどういった場所(空域)や方法がダメなのか、なんでダメなのかを説明しましたが、今回からはその内容を一つひとつ見ていきたいと思います。今回のテーマは、空域のなかの「空港等の周辺の空域」についてです。

■「距離」ではなく「面」でみる


空港等では、航空機の安全な離着陸のために、飛行禁止の空域があります。空港からどのくらい離れればいいかということではなく、空港ごとに違い、滑走路からの角度や距離によって禁止空域が決められています。

具体的には、飛行機の進入、離陸の安全に必要な表面(進入表面)、空港周辺での旋回飛行等の低空飛行の安全に必要な表面(水平表面)、進入をやり直す場合等、側面方向の飛行の安全を確保するために必要な表面(転移表面)があり、制限表面と呼ばれています。この3つについては障害物がない状態にしておく必要があります。これには空港だけでなく、公共飛行場やヘリポートなども該当します。

さらに主要な空港に関しては別格でその進入表面と転移表面の下、さらには空港の敷地内の上空も無人航空機の飛行が禁止されています。主要な空港は以下の8つです。

①新千歳空港 

②成田国際空港 

③東京国際空港 

④中部国際空港 

⑤関西国際空港 

⑥大阪国際空港 

⑦福岡空港 

⑧那覇空港

進入表面のイメージ図(主要8空港以外)
水平表面のイメージ図
転移表面のイメージ図(主要8空港以外)
■改正された小型無人機等飛行禁止法

以上は航空法に関する規程です。特定飛行に関してなので、国土交通大臣の許可が必要になりますが、上記の主要な空港に関しては航空法以外にも別の法律で守られています。それが小型無人機等飛行禁止法です。国の重要施設、防衛関係施設および空港等の対象施設の敷地ならびにその周辺上空で小型無人機等を飛行させることを禁止とする法律で、上記の8つの空港は対象になっています。

なお、小型無人機等飛行禁止法は2026年7月14日に改正され、さらに厳罰化されました。改正前はイエローゾーンと呼ばれる空域が周囲おおむね300mだったものが、周囲おおむね1000mに拡大され、さらに以前はイエローゾーンに侵入しても退去命令に違反してから罰則だったものが、侵入した時点で罰則というふうに変わりました。ちなみに対象は無人飛行機だけではなく100g以下の模型飛行機も対象ですのでご注意ください。                                                    

その空域で飛ばしたい場合は航空局ではなく、事前に対象施設の管理者の同意を得ること、48時間前までの管轄の警察署への通報手続きが必要となります。

小型無人機飛行禁止法のイメージ。
■終わりに

空港の周辺は、「その場所で、どの高さまでか」という立体的な判断になります。制限表面は空港ごとに形が違い、平面の地図を見ただけでは答えが出ません。進入表面は滑走路の延長線上に数キロ単位で伸びるため、空港が見えない場所でも規制の範囲に入っていることがあります。制限表面は空港ごとに形が違い、地図を見ただけでは判断できません。「空港から離れているから大丈夫だろう」という思い込みが、事故につながりやすいところです。進入表面は滑走路の延長線上に数キロ単位で伸びるため、空港が見えない場所でも規制の範囲に入っていることがあります。

さらに主要な8空港では、航空法とは別の法律があり、手続きの窓口も変わってきます。航空法の飛行許可は空港事務所へ、小型無人機等飛行禁止法の手続きは空港管理者と所轄の警察署へ。同じ現場の同じ飛行について、三つの窓口とやり取りすることになります。

われわれ行政書士法人Royal Sphereでは、飛行許可・承認申請の代行や法令・条例の確認などを行って、どの部分が規制に触れるのか、また、違反にならないようにどのような手続きが必要なのかをきちんと調べて、お客様に寄り添いながらサポートいたします。“信頼できるビジネスパートナー”として100回同じことを質問されても、100回笑顔で同じことをお答えさせていただきます。聞きにくいことこそお聞かせください

次回は、特定飛行のなかの「緊急用務空域」について見ていきます。

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